繁盛店を徹底的に分析。ストアコンパリゾンであなたのお店も繁盛店に
今日はストアコンパリゾンについてお話しします。
ストアコンパリゾンとは、要するに他店を観察することです。外食の業界より、流通業でよく行われています。
すでにお店を運営しているならば、従業員側の視線でお店を見ることができるわけですから、お客様側の目線とダブルで他店を見てみると大変プラスになるでしょう。
実際にお客として繁盛店を訪れてみたり、ピークタイムに外で2時間くらい観察し、どういうお客様が来ているのか観察したりするのはとても勉強になります。
自分のお店で自分が抜けて差支えなければ、お客のふりをして客席で過ごしてみたり、外に車を止めて車の中から眺めたりするセルフストアコンパリゾンも、決して無意味ではありません。
観察するお店は同業種のほうが参考になりますので、遠くの繁盛店に足を運ぶのもいいでしょうし、近所の飲食店であってもいいでしょうが、それぞれ目的が異なるという点を考慮に入れましょう。
繁盛店であれば、繁盛する理由を探るのが主たる目的になるでしょう。そのお店がなぜ繁盛しているのかを探るのです。断定はできないでしょうが、仮説を立てるのです。また実際にお客さんへヒアリングしてみるのもいいでしょう。「スゴイですね、この店」と切り出して、来店の動機や目的など、根掘り葉掘り訪ねてみるのです。
繁盛している理由は少なくても5つくらいは列挙して、Q(商品のクオリティ、つまり味とか量目とか価格とのバランス)、S(接客サービス、雰囲気なども)、C(清潔さ)、M(マネジメント、ここでは従業員のオペレーションの正確さや素早さなど)、A(広告宣伝にどんなことをしているか)についてレーダーチャートを作って5段階評価してみます。
それと繁盛店は次の点も調査します。
- 席数
- 推定客単価
- 滞在時間や回転率
- 家賃の想定額、後で調べることも可能
- 従業員の人数
- 創業年数
およそこれらがわかれば、日商の平均が推測でき、原価や固定費もわかり、売上や利益が推測できます。
繁盛していても儲かっていないこともあり、たまたま家賃を低く抑えられているから存続できている、というなんて繁盛店も珍しくないのです。
ストアコンパリゾンをしていて、本当に参考になるのは、儲かっていて繁盛しているお店です。そういうお店を見つけたら徹底的に調査してみましょう。こういうお店は商圏や立地も詳しく調べます。
近所の小さな飲食店は、繁盛していてもいなくても調査します。もし繁盛店がほとんどないようで、どこも苦戦しているとしたら、その商圏全体に問題があると見切りをつけるべきかもしれません。
だから本来は物件を探している時期に、候補となる地域にどれだけ繁盛店があるかを調べてから、物件を見つけてオープンするべきなのです。
全体的に苦戦をしている地域で、独り勝ちをするなんて考えられません。
そういった地域では、同業者と競わずにむしろ協力して街全体を盛り上げていこう、という取り組みをあなたがリーダーとなって進めてみるのもいいでしょう。
街全体が活気付けば、中心となっているあなたのお店に優先的にお客は集まってきます。
そういうった街の旗振り役を務めるくらい大きく考えて、小さな飲食店を切り盛りしたいですね。