小さな飲食店の問題解決

飲食店が生き残るために手を打つべき事項をご紹介します

飲食店で働いたことがない人の要求は厳しい

 先日、70歳前後の女性数名と旅行に出かける機会がありました。そのときに感じたことを少し書こうと思います。初めに要約すると、サービス業に対して、支払う対価よりも多くを望む傾向があるということです。

 

サービス業の大変さがわかっていない

 アクティブシニアと呼ばれる70歳くらいの人たちは、戦後の第2次ベビーブーム前後の生まれで、若い時代を高度成長期に過ごし、20代で子供を産み、40代をバブル全盛期で暮らしてきた世代です。生活が豊かになっていく半面、家庭内では嫁姑の関係でそれなりに苦労をしたり、主婦として家事全般をきっちりこなし、親戚関係などでもそれなりに気遣いをしてきた人たちです。統計上では現代に比べて専業主婦が多く、そのため、仕事の大変さについては、就業経験がほとんどないので実感がない人が少なくありません。

 

 そのため、家庭内での感覚が物差しになっていることが多く、飲食店やホテル、物販などにおいて、サービスのきめ細かさや言動といったことに対し、要求が厳しくなりがちです。誤解されないように付け加えますが、人間は実体験がある分野においては、苦労や大変さがわかるので、他人のミスや過ちに対して寛容になれます。例えば、飲食店で勤めた経験があれば、2人で切り盛りしているお店がピークタイムで回っていない状況のとき、オーダーを取りにくるのが遅くても、「まあ、仕方ないか」と思えるものです。万一、料理に髪の毛が入っていたとしても、ちょっと気分を害する程度で、店員を呼びつけて怒鳴り散らすことはないでしょう。

 

 現代はサービス業の就業割合が多く、共働き家庭や学生時代にアルバイトをした経験もあってか、それらに従事したことがある人は少なくありません。飲食店で働いたことがある、従業員の気持ちがわかるということが、飲食店に対して寛容な気持ちを生み出します。他の産業より過酷、低い時給で働くやるせなさ、店長から「今日は売り上げが低くて暇だから早く上がって」と言われて、予定する収入が得られないなど、経験者にしかわからない気持ちというものがあります。

 

 ところが、こういう経験が少ない人たちは、サービス業の従事者や提供されるサービスに容赦なく文句をつけがちです。これは気持ちがわからないことが主たる原因ですから仕方ありません。1杯290円で牛丼が食べられるには、どれくらいの企業努力やそこで働く人たちの犠牲があるかをわかっていれば、文句をつけるどころか、「ごちそうさまでした、ありがとう」と言ってチップを払ってもいいくらいなのです。

 

 でもそういうことがわからない、実感としてないために、働く人の気持ちを共有できない人たちが多いのが、この70代前後の人たちなのだと、今回の旅行を通じて感じました。

 

 小さな飲食店でも、こういうお客さんがたくさん来るでしょう。働く人の気持ちがわかるお客さんの意見か、そうではないお客さんの意見か、篩(ふるい)にかけて判断することができれば、少しだけ気持ちが楽になると思います。

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