小さな飲食店の問題解決

飲食店が生き残るために手を打つべき事項をご紹介します

上海にて。「蒸す」は五感に訴える料理

 2日ぶりのブログ更新です。

 週末で中国の上海に行ってきました。プライベートなひとり旅ですのでほぼノープラン。仕事がらどうしても飲食店や食品売り場が気になるため、日程の半分くらいは食べ物関係の場所を訪れていた感じがします。今日は現地で感じたことや、みなさんのお店でヒントになりそうなことをお伝えしたいと思います。

とにかく人が多くて胃袋がたくさんある

 上海市の人口は2千4百万人を超えるそうです。私は人口に比例して食べ物商売の数は比例すると考えていますので、単純に人口が多ければ1店舗あたりのお客の数が増えるなどとは思っていませんが、人口密度は客数に大きな関係があると思います。通常大都市になればなるほど郊外へと発展する一方で、中心部は再開発で高層へと発展していきます。日本は建築に関する法律の関係で人口が過密な地域はほとんどありませんが、アジアの大都市は違います。

 それともう一点、1週間のうち何回外食をするかという点によるところも大きいと思います。気候が温暖になればなるほど、自宅より外で食べる習慣が高くなるのではないかと感じています。

 また、日本はコンビニの数が尋常ではないくらい多いですし、スーパーなどで手軽に食事を調達できる点は他国と大きく異なります。仮にアジアの各国と比べて自宅で調理する割合がさほど変らなかったとしても、本来は外食に流れる人々が中食で済ませているということになり、飲食店にとってはハンデキャップだと考えざるを得ません。

 

ひとりで出来る商売がある

 中国や台湾、シンガポールなどではそれこそ本当に小さな飲食店がたくさんあります。小吃と書かれたお店で、相席が当たり前のテーブル席が数個のお店です。イメージ的には昔のラーメン屋さんです。こういうお店はたいてい1~2人で運営しています。

 もう一つ、屋台があります。シンガポールではホーカーズと言って屋台村のような感じで屋内に集合体があります。マレーシアやタイ、台湾も屋台が多いです。こういうお店もほぼ1人運営で多くても2人です。この類は自前の客席がなかったり、歩道に椅子とテーブルが置かれていることが多いです。

 要するに文化が違うので、日本のように一人で接客を丁寧にやって、調理もしっかりやって、お客は要求レベルが高いなんていうのが物凄いハンデキャップだと考えられます。1人オペレーションに関する寛容さが違います。

食べ物商売に対する行政の態度が違う

 前項の続きなりますが、日本では移動販売や屋台に関する規制が厳しく、道路交通法での道路使用許可だったり、保険所の営業許可だったり、法律の関係で認可が下りることがないでしょう。ですから勝手にその辺で屋台を引いて商売するなんてことができないのです。でも日本人だってお祭りごとは好きで、お祭りの出店は賑わいます。海外旅行でも人気があるのは、韓国なら明洞周辺で賑わう夜の屋台ですし、台北なら夜市です。ですからこういうスタイルの小さな飲食店は、法律による規制が厳しくなければ出店して成功する可能性は高いと見込まれます。

蒸す料理は売れるかも

 さて上海は小籠包で有名ですが、至る所でセイロで蒸した饅頭やシューマイ、煮豚や野菜も小さなセイロで売られています。蒸すという料理は家庭料理ではあまり縁がないため親しみがありませんが、蒸かした肉まんや小籠包が嫌いだという人はあまりいないと思います。またセイロ特有の香りや湯気が立つので、五感に訴える料理だと私は感じました。

 また日本は沖縄を除き全国的に冬は寒いので、温かい蒸し料理は売れるのではないかと思います。それと、私は実演製造の業態で店頭に立っていた経験がありまして、たこ焼きのGだこさんや、焼き鳥のN本一さんなどが小さな飲食店よりも売上が高いことを知っています。特に焼き鳥は食卓に上がることもありますし、1本だけ購入するということもほとんどありませんから単価は100円でも客単価は500円以上になります。そのように考えると、セイロで蒸す料理は、食卓に上がり単価も高いという条件を満たすため、これから新しい業態で何かを始めようと考えるならば、おすすめできると思います。イメージの参考に画像を1枚貼っておきます。

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